広い空の片隅で。

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1年前の今日

 

 今日が終わる。

 

 2021年3月12日。速報の通知を受けたときのことは今でも忘れられない。公式からの発表をきちんと見るまでの間、心の底から「夢であれ」「嘘であれ」と願ったが、当然のごとくどうしようもない事実だった。


 V6が解散を発表して1年。自身の糧だったアイドルグループがなくなってしまっても、人生は変わらずに動いている。とても妙な気分だ。

 V6は元々グループよりも個人の活動の頻度が高かったため、今、グループの活動が見られないことに大きな違和感を抱いていないだけなのかもしれない。

 それでも、先日の「特捜9」の新シーズンの発表の際には、主題歌がV6ではなくなることや彼らの新しい楽曲がもうこの世に生まれないということにふと気づき、ひどく虚無感を覚えた。グループがなくなるとはこういうことなのだ、と。

 

 

 

 11月1日以降、個々の活動を細々と見守っている。

 意図的なのか、はたまた偶然なのか、20th Century、三宅健岡田准一、そして森田剛という在り方になってから、これまで以上に多様な仕事が入っているように見える。V6にかけていた時間は舞台などの仕事に充てられるのかと想定していたが、それに留まらずドラマや特集番組など映像系への出演が決定していくことには驚いた。誰一人として足を止めずに次々と仕事を受ける姿を見ていると、嬉しい気持ちとともに「少しくらい休憩してくれてもいいのだけど…」という思いも抱いてしまう。ファンの杞憂だろうか。

 

 

 話が少し逸れるが、森田剛についてこの数ヶ月の間にわたしが感じたのは、ちょっとした“心淋しさ”だ。

 

今まで、ジャニーズ事務所のV6というグループやそのメンバーを応援してきた。事務所に所属していると、当然ながら主に事務所経由にもらったグループや個人に対する仕事に取り組むわけだが、つまりこれは、裏を返せば「(余程な展開がない限り)他者からもらった仕事をしている彼らしか見ることができていなかった」ということである。

 今回、森田剛が事務所を退所したことで、わたしは彼が「外の世界でどのような仕事をどのような形に作り上げたいと願い、それを実現するために何を考えて誰と出会いどのようなプロセスを踏んだのか」を、さまざまな媒体を通して知ることができた。1つの企画のほんの一部しか見えていないだろうが、それはとても大きくて重くて意味のあるものだ。

 

 グループや事務所を辞めて仕事をすることは、一般人に置き換えると会社を退職して他の場所で他の仕事をするというだけのことである。自身その状況だったとしても、新しい仕事は「やろうと思えばできること」なのに、彼がそれをしていることに衝撃を受けている自分がいる。V6と出会ってから、V6の中の森田剛であることが当たり前だったわたしにとって、森田剛個人が他者と何かを作り上げている姿を見ることに、まだ馴染めていない。

 

 そうして、1人で能動的に活動する彼に、わたしは勝手に淋しさを覚えているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 これほど6人が個々に活動してくれているのに、前を向いて進む彼らに対して失礼なことだろうが、わたしは今もV6のことを考えてしまう。

 

 26年間でV6がくれたものは計り知れない。

 11月1日以降もファンの気持ちを大切にしてくれていることを、知っている。

 こんなにたくさんもらっているのに、どうして今この世界にV6が存在しないのだろうと思う。

 

 もっと応援したかった。

 コンサートに参加したかった。

 6人の曲をたくさん聴きたかった。

 歌われなかった曲も歌ってほしかった。

 踊っている姿が見たかった。

 6人で同じ時間を過ごしてほしかった。

 

 

 これからもう二度と6人揃って笑い合う姿を見ることはできないのだろうか。

 

 

 気づくと頭の中でそうした言葉が渦巻いていて、どうしようもなくなってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 好きな人やものを応援できることは、幸せなことだ。

 それが存在しているからこそ、できることだから。

 いつどうなるか分からないこの世の中で、ファンはどれだけ後悔なく思いを相手に届けることができるのだろう。簡単なはずなのに、とても難しい。

 

 

 

 わたしは、これからもV6を大切に想う。いなくなってしまった存在に全力の愛情を注ぐことはできない。でも、これまでV6がくれた気持ちや思い出、たくさんの音楽を、時々取り出しては曇らないように磨いていくだろう。

 

 それぞれになった6人のことも、応援していく。どういう形になっていくのか、未来のことは分からないけれど、自分のペースで見守っていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 こんな風につらつらとお気持ちをまとめてはみたけれど、結局言いたいことはこれだけだ。

 1年前の今日と、今日も変わらず同じ気持ちがここにある。

 V6が好きだ。解散してほしくなかったよ。